- 2022-10-4
- レポート・インタビュー
- ゆるキャン△
- コメントを書く
シリーズ最新作・映画『ゆるキャン△』が興行収入10億円を突破し、全国大ヒット上映中です。本作のDolby Cinema™(ドルビーシネマ)版が2022年9月30日(金)より上映を開始!初日には上映前トークショーが東京・丸の内ピカデリー Dolby Cinema™にて行なわれ、アニメーションプロデューサーの丸 亮二氏と、株式会社キュー・テック HDR カラリストの今塚 誠氏が登壇し、Dolby Cinema™版が生まれた経緯や映像の魅力について語りました。
最初のあいさつでは、丸氏が「本作をこんなに長いこと見てもらえるとは思っていなかったです。今回のDolby Cinema™版では、しっかり技術の方に入っていただいた新しいバージョンをお客さんに観ていただけて嬉しいです」、今塚氏は「これまで上映されてきた作品の“延長”という位置づけで、引き続きお届けします」とそれぞれコメントしました。さらに丸氏は「配給元の松竹さんや製作委員会の幹事会社であるフリューさんと『(ゆるキャン△の世界観が)ドルビーにマッチするんじゃないか』という話になったのが発端です。作業に関してはテレビシリーズにおいてVTR編集などでお世話になったキュー・テックさんにお願いすることになりました」とDolby Cinema™版が生まれた経緯について説明。話を持ち込まれた今塚氏は「元々自分も『ゆるキャン△』は新技術に向いていると思っていたので『来たな』、と。」と嬉しく思ったことを語りました。
「『ドルビー』と聴くとどうしても『ドルビーサラウンド』を想像し、音響周りが向上するのかと思ってしまいました(笑)。今回は勉強になりました」と丸氏。そして、ここからは今塚氏による、技術についてのレクチャーがスタートします。今塚氏いわく、Dolby Cinema™は『ドルビーアトモス』と『ドルビービジョン』にわかれており、『ドルビーアトモス』に関しては、聴衆者を取り囲むように音声を出力し(「7.1チャンネル」)、立体的な音になる技術。一方、映像にまつわる『ドルビービジョン』は最暗部の黒から輝く白まで、幅広く映像を表現できるそうです。
丸氏は「例えば、夜のキャンプのシーンは『通常版』では真っ黒に見えているのですが、実は背景さんが細かいところまで描いているんです。『ドルビービジョン』ではそのあたりもはっきりと見ることができるのがすごいところです」と説明。そのほかにも黒を基調としたシアターデザインや、シアターのエントランスに特別映像を投影し、世界観を演出できるという特長があるとのこと。
また、「本作は人や物を描く『実線』にこだわりがありまして、細い線と太い線を意図して強弱をつけているんです。『ドルビービジョン』ではそれをよりくっきり出せるので、質の高い映像になっていて、面白いです」と付け加えました。
キュー・テック側にオーダーしたことについて聞かれた丸氏は「京極義昭監督と一緒に映像サンプルをチェックしましたが、光と影の処理の仕方を全部把握されていたので、すべてお任せしました」と全幅の信頼を置いていた様子。今塚氏は「『ゆるキャン△』は温かさを感じる作品なので、ほのかな光にこだわりながら作りました」と制作のポイントを語りました。
最後はこれから本作を楽しむ観客に向け、今塚氏から「Dolby Cinema™ならではのクオリティになっています。没入感をたっぷり味わってください。」、丸氏からは「アウトドアの暗みと光の柔らかさが随所に描かれていると思います。グレードが上がったものをお見せすることができるのが嬉しいです。楽しんでください!」とメッセージが贈られ、ステージは終了しました。
Dolby CinemaTM版 映画『ゆるキャン△』は、全国7つのDolby CinemaTMにて上映中!最先端のプロジェクションシステムにより鮮明な色彩と幅広いコントラストが表現される映像と、5.1chから7.1chへと音域を拡げたサウンドで映画『ゆるキャン△』をぜひお楽しみください!
【関連リンク】
公式HP:https://yurucamp.jp/
©あfろ・芳文社/野外活動委員会